しおひめの
「和文化おもてなし」

 

マンスリーゾディアック 星の見晴らし しおひめの「和文化おもてなし」

エンジェルメッセージ

 

連載コラム

星の見晴らしほしはな ちびぐるみ〜12星座の旅〜ハーバルアストロロジーお問い合わせ

エンジェルウィスパーネットショップASTERIDEA BLOG

しおひめの「和文化おもてなし」~人と文化がつながる時間~

 

第一回目「誕生」

 

 初めまして 塩田紀久代です。今回から、私の生まれ育った東北・庄内地方の文化と受け継がれた和の文化とおもてなしを紹介いたします。懐かしさと温かさを皆さんと一緒に見つけて行こうと思います。どうそ宜しくお願い致します。

 第一回目は「誕生」このコラムを書いている今日は、母の命日でした。命日を迎える度に、この世に生まれたこと・生きていることを感じています。両親が出逢ったことで、私が産まれ今があります。私にとって母の命日は両親への感謝の日です。母のお腹に新しい命が宿り、どんな思いで、私を育ててくれたのだろうと、命日を迎える度に母の想いを感じています。幼い頃、両親との想い出の中に「星空」があります。当時3.4歳だった私は、父に連れられ山村に通っていました。車で約40分のところに朝日村・倉沢というところがあります。山村に向かう車の窓から、夜空に段々と増えていく星を眺めていました。山村に着く頃には空が近く、たくさんの星が降ってくるような景色が目の前にありました。あの頃から30年以上たった昨年、久しぶりに山村に行き星空を眺めました。あの頃と変わらない星の数が空にありました。少し大人になった今、この夜という時間が人・植物・動物の生命をつくる時間であることを感じました。夜が深まるにつれ、辺り一面には色がなくなり植物や動物が眠りにつきます。夜が明けるにつれ、暗闇の色のない世界から、そして太陽が昇るにつれ、色のある世界が始まります。大地や草木や花が色づき鳥がさえずる中で、私たち人も植物や動物たちと共に生きていること。日常の生活から私たちは、このことを忘れているように思います。太陽と月の時間の中に人の営みがあること。そして四季が移ろう中で私たちの和の文化が生まれました。太陽と月は、生命をつくる存在であると共に和の文化が生まれた基でもあります。人の作るカレンダーは、年月を辿るごとに、人の生活を中心としたものに変化していきました。太陽と月の時間は時代が変わっても、四季の移ろう時間は変わらないですね。変わったのは私たち人の生活でしょうか。

 雪が解けた山形県・庄内地方にも、間もなく春がやって来ます。

 今年初めから多くの雪に見舞われました。

大宝館

 

 雪の下では作物の新しい命が誕生し、雪解けと共に大地に芽を出し始めます。

 雪解け水は、美味しい野菜や果物が育つ命の水です。今年一年も美味しい作物が実ることを願ってお花見をしようと思います。「桜」の木の下で行うお花見は、今年一年の実りと収穫を祈る大切な行事です。私たちは「桜」の木の下で酒盛りに夢中になっていますね。本来は実りと収穫を祈る、予祝の行事です。桜の「サ」は穀物の神様を、「クラ」は神様がお座りになる場所を表します。お花見は、農耕と結び付いた宗教行事でもあります。「サクラ」という言葉は、一見桜の花と思われがちですが、本来の「サクラ」という言葉は、穀物の神様が山から里に降りて来て、依代とする木を「サクラ」と呼びます。

 穀物の神様が宿る木の下で、私たちは毎年お花見をしています。

 皆さんがお住まいに地域には、どんなサクラの木がありますか?

 そしてその色は何色ですか?

 今年の豊作を願うと共に、サクラの木にどんな願い事をしますか?

 東日本大震災から2年が経ちました。今、生きている私たちが出来ること。それは、多くの人と繋がり協力して、地域と文化をひとつずつ蘇えらせること。そして私たち大人が、子ども達と一緒に笑顔で暮らす地域を創ること。今年一年、たくさんの生命が生まれますように願いを込めます。大地に花が咲き、多くの作物が実ることを、サクラの木に祈ります。日を追うごとに少しずつ、サクラの蕾が膨らんできました。間もなく、今年のサクラの花が咲きます。新しい生命の誕生です。私たち一人ひとりが持つ花の芽も出始めた頃、初めは小さいけれど太陽の下で恵みを頂き、今年一年の花を咲かせましょう。

鶴岡公園

鶴岡公園

 

 

塩田 紀久代 (しおひめ)


*和文化おもてなし研究所 代表
*伝統文化むすび使・和文化おもてなしコーディネーター

 

1974年 山形県・鶴岡市出身。
幼い頃より父の影響を受けて、山村の年中行事に親しむ。
2006年 母の病気・他界を機に、約12年携わった
ショービジネスのマネージャー業からホテル・旅館業に天職する。
旅館の新規開業・再生事業を行う、おもてなし部署に所属する。
箱根・強羅温泉、静岡・修善寺温泉にて旅館業全般に携わる。
帰郷後、ホテルに入社。マネージャー職となる。
半年後には、ホテルが「ハイクラスの宿」となる。

 

和の文化を通して人と地域をむすび 社会にたくさんの笑顔をつくることを理念に
2012年10月「和文化おもてなし研究所」(商標登録)を開設。
子どもの着付け、女性のしぐさ。季節の年中行事を通して、
暮らしに生きるおもてなしの提案を行っている。
受け継がれた和の文化とおもてなしの心を未来につなぐ活動として
「見返り美人になって和のおもてなしを学ぼう」講座を開講。

 

2013年10月公開予定 映画「おしん」の制作に所作指導として映画撮影に携わる。

 

 

ホームページ http://wabunka-omotenashi.jimdo.com/

映画「おしん」公式サイト http://pr.livedoor.com/movie/oshin/