アーティスト紹介
今月の東北パワーピープル「アーティスト編」にご登場していただく方は仙台で彫金によるアクセサリー等の小物を制作・販売されている、「pixie dust(ピクシーダスト)」主宰の千田茂さんです。
イケメンの千田さんが彫金に引かれていった理由やこの仕事を始めた理由、ポリシー、そして作品に対する思いについて取材してみました。
pixie dust(ピクシーダスト) 千田 茂
-彫金を始めた理由について教えていただけますか?
制作工程を展示するスペースも
大学を卒業し、就職も決まっていたが「サラリーマンはやっぱり向いていないな」と思い、それまでも興味あった「彫金をやってみよう」という軽いのりで始めたんです。それに「彫金やったらモテルかな~」という思いもあったり(笑)。
彫金を始めた当初はまったくの「独学」。
自分でも出来るだろうと想像しながら彫金を学んでいったんです。始めた10年前は情報も少なく苦労する事も多かったが、今はネット社会なので聞きたいことがあれば情報は以前よりも入手しやすくったので大分楽になりましたね。
そして独学で学んで制作した作品をフリーマーケットなどに出品していったんです。そこでたまたまフリーマーケットで仲良くなった方が彫金のお店をやっていてそのお店で2年間修行したんです。
でも、その思いに反してその職場では制作が出来ず2年間はショップの店員として働いていたんです。思ったような事ができずに働く中で彫金が嫌いになりそうなこともあったがやはり自分の作品が作りたいと思いショップを辞めたんです。そして一念発起して自分のお店を2年後に出そうと思い立ったのがちょうど28歳の頃だったんですよ。
それからは居酒屋でバイトしながら自分のお店を持つために彫金もアルバイトも勢を出し、そして念願のショップを2011年8月にOPENしたんです。
-SHOP pixie dust(ピクシーダスト)について教えてください。
アクセサリー以外に知り合いのアーティストが
作成したアイテムも展示している店内
「pixie dust(ピクシーダスト)」というショップ名はたまたま見ていたディズニーの「ティンカーベル」からとったんです。
「ピクシーダスト」とは、「妖精の星屑」と言う意味。ティンカーベルの妖精の粉が「ピクシーダスト」という名前で「これでいいか~~」という軽いノリでネーミングしたんです。
今の店舗を決めるときも「一発」で決めたんです。
ず~っと特殊物件をイメージしていたんです。
「いかに間違った感じでちゃんとやらない・ダメじゃんっていうお店」というイメージです(笑)。
物件が決まってから店舗の内装はほぼ自分でやりました。ちょうど震災後だったため、復興途中で職人さんもいない中で自分で板張りしたり漆喰を塗ったりしたんです。昨年の8月はエアコンのない中の作業で体重が5キロ痩せたんですよ(笑)。
でも頑張ったかいがあって自分らしいお店になったと思います。気軽に仲間が集まれる店舗と作業場が一緒のところが良かったんです。
-シルバーアクセサリーの千田さんのイメージとは?
始めた当初は「クロムハーツ」などの太い線のデザインのものが流行っていて自分の作っていた作品もそういうデザインを作っていたのですが、ふと、「そういうモノはブランドで買っていくお客様が多い」と思い、デザインの変更をしていったんです。
-作品づくりに関するポリシーは?
刻印が美しいシルバーリング
自分の中で制作のポリシーは「まずは受けてみる」です。オーダーに関しては「デザインから受ける場合」とか「お任せします」とか様々です。
様々なモノを創っていく上で彫金でこういうものが出来るのかと思ってみたり、本当に美容師さんの気持ちがとてもわかります。
そして、当店の作品はオーダーメインなので「自分だけのオリジナル」というお客様のお気持ちは大切にしたいと思っています。
-いまイチオシのアイテムはありますか?
イチオシの「ミラグロ」
様々なモチーフの作品があります
今の一押しは「ミラグロ」ですね。
モチーフに一つずつ意味があり、それぞれの人の持っている「何か」を大切にした「ミラグロ」。
普通のモチーフものではなく、人それぞれの思いが「ミラグロ」というモチーフを通して表現していけたらと思っていて、これはずぅ~とやっていこうと思っている。デイリーユースでも、お守りでも自分の使いたいようにそして大切な表現として。一つずつ手作りさせていただいてます。
シルバー製品から真鍮の製品まで、沢山のデザインや言葉から「オリジナルの逸品」を是非手にとって見てください。
これからオーダーしてみたいと思うお客様にも要望に応えた作品づくりに誠実に対応しておりますので、なんなりとご相談ください。
ライター編集後記
様々な「名言」を刻印した作品
中には思わず笑ってしまうものも
千田さんの彫金作品は形がシンプルでも、スパイスが輝いているのはそこに打ち込まれている「言葉」。
会話の中でこの意味って!!というところからお話が盛り上がったりするのです。
笑っちゃう言葉や真剣な言葉。そして「シンボル」を大切にしている千田さんのデザインに対する想いが感じられました。素敵な作品の数々。これから楽しみな彫金デザイナーさんでした!
今月は蟹座。
蟹座を守護している金属は「シルバー」。
そんな月にシルバーアクセサリーをお気に入りの言葉を入れてお一ついかがでしょうか☆