アーティスト紹介
今月の「東北マジカルピープル・アーティスト編」は
仙台にアトリエがある羊毛フェルト作家の鈴木祥子さんです。
鈴木さんの手の中から生み出される作品はとても暖かい作品ばかり。
その秘密をお聞きしてきました。
羊毛フェルト作家 鈴木祥子
-花の世界から羊毛フェルトの世界へ・・・
お花の世界に入ったきっかけは「お花が好きだったから」。
はじめはカルチャー的な感覚で始めたお花のレッスンでした。そして一日中お花のお教室に通うこともありました。その当時はOLをしていたのですが、仕事もだんだんと大変になり体を壊してしまう寸前でした。そこで「やっぱりやめよう」と思い、その日のうちに辞表を提出してました。
そしてそのままお花のお仕事の世界へ入りました。
その時、お花のレッスンで羊毛フェルトをアレンジの資材として使っていたのですが、だんだん触れているうちに「これ、柔らかいけど他にどのように使っていくのだろう?」と思うようになりました。タイミングよく、羊毛フェルトの作り方を教えていただく機会を得ました。そしてあるとき知り合いの方から個展のお誘いがきました。お声がけ頂いた方には「羊毛フェルトの作品メインでお願いいたします」と言われて、その時「私、お花メインなんだけど」と思ったのですが羊毛フェルトメインで作品を出品しました。そして再度、同じ方から個展のお誘いを頂いた時も「羊毛フェルトでお願いいたします」といわれ、その時期になるとふわふわした羊毛を一からイメージしデザインをしていく感覚に面白さを感じました。お花の世界での経験もとても役に立っておりますが、「今自分が惹かれる羊毛フェルトを一からやってみよう!」と思った瞬間が来ました。そして今は羊毛フェルト作家として活動しております。
-鈴木さんの作品作りで一番気を使っていることは?
私の作品は基本的に生活の中で使えるものを中心に作っております。生活はアート。フェルトもアートです。可愛いフェルトの作品に囲まれて生活するのって本当に楽しいですよ。実は羊毛フェルトって夏は通気が良く冬は暖かいのですよ。ルームシューズも作品でお作りするんですが夏でも蒸れないのです。カップホルダーもグラスの水滴を取ってくれて、冬は保温効果があります。
あと、一番注意している事は作品の強度です。どうしても使用していくうちにぼそぼそと毛が出てくる時がありますが、なるべくそうならないようにフェルトを作るときは注意をしております。
一日でも長くお使いいただきたいですからね。
そして、最近は作品を作っているときに「見えない世界と見える世界の融合」を感じるのですよ。
羊毛フェルトの作品の中に「花を感じる」とか・・きっとどの作家さんでもその人の色があると思います。
-お教室で一番伝えたい事は?
私のお教室では「これを作りますよ」といって先生の作品を模倣するのではなくはじめから自分のイメージで作っていただくことを大切にしております。そして作品作りを通して自分を開放しリラックスして自分自身の表現をしてほしいと思っております。なので、今はマンツーマンという形でレッスンをしております。もちろん、お友達同士でのレッスンもできますよ。
生徒さんが作品を作っている時間と空間って「静寂」な時が流れる時が多いのです。みなさん瞑想状態と言うか。楽しくて集中している時のエネルギーって高いっていうか。そういう時、私はとっても眠くなるのですよ。でも生徒さんに悟られないようにしてます。そうなった時「この生徒さんはとっても楽しく集中しているんだな」と思ったりします。
-ではこれから羊毛フェルトを始めたいと思ってる方に一言お願いいたします。
ずばり「是非始めましょう!」です(笑)
そして、実際に羊毛を触って頂きたいと思います。いろいろな発見がありますよ!お教室では水フェルト(フェルトメイキング)を中心に12回のレッスンになっております。一回目はコースターから始まって全部で12個の作品を作っていきます。その作品たちはは実際に使えるものばかりですよ。是非私達と一緒に作品を作って行きましょう。
鈴木 祥子
フェルト作家
国家検定フラワー装飾技能士
プリザーブドフラワー芸術協会認定インストラクター
プリザーブド押花インストラクター
アトリエ 花と羊毛
my garden
http://shokosuzuki.tumblr.com/
日々のこと(旧ブログ)
ライター編集後記
アトリエに入った瞬間、鈴木さんのワールドが広がっておりました。
作品のぬくもり、そして可愛らしさの中にあるセンスの良さ。
きっと同じデザインの物を作っても「同じものは作れない」
鈴木さんの「見えないエッセンス」が隠れているんだな~と惚れ惚れしました。
鈴木さんの持っている「ほっと出来る空気」がアトリエ全体に広がっておりました。
レッスンはきっと楽しく作りながら癒される空間になっているのだろうと思いました。
鈴木さんありがとうございました。