ハーバルアストロロジー

こちらのコーナーでは毎月一回アロマテラピーとハーブに関した内容を「ハーバルアストロロジー」として占星術の視点から今月のエッセンシャルオイルやハーブをご紹介していくコーナーです。

担当していただく先生はアロマセラピーサロン＜Naturalis＞主宰　岸　延江先生です。

先生の植物や占星術に対して幅広い知識をこちらでご紹介させて頂きます。

☆Asteridea☆　ハーバルアストロロジー【第24回】　 ☆魚座＊PISCES

岸延江（アロマセラピーサロン＜Naturalis＞主宰）

　＜牡羊座＞から数えて１２番目の星座である＜魚座＞。このコラムも２周目を経ていよいよ最終回となりました。最初の２０１２年の牡羊座から比べると周りの状況と共に皆様ご自身の内面もだいぶ変わられているのではないでしょうか？意識するしないにかかわらず、私たちはいつも進化を続けています。その進化している事も逆に気分的に停滞しているのではないかと思う気持ちも、実は天体の運行により示唆され続けているともいえるのです。

　＜魚座＞は陰・裏・－・フェミニン・夜・静などが表す要素と柔軟宮の区分、水の元素であり支配星は木星と海王星（ネプチューン）で構成されています。

　ハーブ療法での占星術の解釈は土星までの７天体ですが、その詳細はニコラス・カルペパー、ジョン・ジェラードなどといったハーバリスト達の資料に記されています。その当時のイギリスは世界各地へプラントハンターが飛び出し、多くの珍しい植物を持ち込む大航海時代の前の事でした。よって時代的に、植物の対応にも限りがありますが、それはそれで、当時のヨーロッパ地域での生育植物の体系やハーブ療法を知る良い資料ともいえるでしょう。その後、私たちは情報の発展や交通運輸の発展により世界の生態系を大きく変える事態に至り、それまでは考えられなかった地域の植物も手に取ることが出来る時代になりました。同じくこの時代も、新たに海王星が発見されたという史実も加わり、現代のような大きな変化が見られた時代だったのではないかと推測されます。

　１６００年代、天文学者であるガリレオ・ガリレイらの活躍した時代にもすでに海王星は確認されていましたが、正式に観測できたのは１８４６年９月２３日になります。この頃のヨーロッパではロンドン博覧会、パリ博覧会が開催され多くの文化交流が生まれました。この時代のイギリスの美術界ではラファエル前派のロセッティはじめウィリアム・モリス、作家ではチャールズ・ディケンズや数学者でもありのちに＜不思議の国のアリス＞を著したルイス・キャロルなどが活躍し、パリの画壇ではモネ、マネ、ロートレック、ギュスターブモローなどが活躍していた時代に重なります。ユトリロやロートレックたちは当時の博覧会で日本の浮世絵にも出合い、その後の画風に大きな変化を生み出したと言われるのは有名な話です。美術界では多くの文化のクロスオーバーの様子をうかがい知ることが出来るのも＜海王星＞のパワーと言えるでしょう。そしてこの時期、オーストリアでも多くのクロスオーバーが見られました。クリムトやエゴン・シーレに代表される世紀末の芸術ですが、その陰では、性病も蔓延したと言われます。これはネガティブに出たクロスオーバーでしょう。当時はある意味、社交界や芸術界では性病にかかることが、一種のステイタスのでもあった事にも繋がっていたそうです。

　前記のプラントハンター達が集めた世界各地の植物はイギリスのキューガーデンに集められ、その後も研究機関の中心となり、現在もハーブからの薬用研究がなされています。

　今は多くの病が助かる時代が来ましたが、まずは病気にならない、なりにくい体作りということも大切な事になります。何かを達成したいと願っても健康な心と体がないとなかなか実現しにくいものとなる事は皆様もご存じの事でしょう。
　魚座の身体対応部位は＜足首＞＜足裏＞になると言われます。

　この＜足裏＞は、実は体全体と繋がっているのです。リフレクソロジーに代表される反射区といわれる内臓とリンクしている個所が足裏にはあります。足の親指は頭部にあたるとか、足指の付け根は肩、土踏まずのラインは背骨とリンクしその内側は胃などの内臓とリンクしています。直接、患部に刺激を与えなくても、足裏からリンク先を押せば、その臓器に刺激を与え症状を改善したり緩和したりすることも可能ですので日々の体調管理には有意義でしょう。そしてなにより足裏は人の骨格を支えます。

　魚座の支配星の＜木星＞には、ハーブでもありアロマセラピーにも使われる精油も抽出できるジャスミン、メリッサ、リンデン。そのほかにはフラワーレメディにもあるチコリ、アグリモニー、ハーブ療法や食材にも見られるチャービル、ギシギシ、エンダイブ、ヒソップ、フィグ（イチジク）、ファーツリー（松の一種）、ダンディライアン（セイヨウタンポポ）などが代表的です。太陽に向かって伸びる蔓性の植物や、大きく枝葉を伸ばす樹木、根を張り発展する植物などが対応をしていると言われます。
ジャスミンやメリッサの精油は少々高価なため、これらはハーブティーとして飲用することで、容易に木星のパワーを得ることは可能ではないでしょうか。

　ジャスミンの香りは華やかで、ブレンドの濃度によりトーンが違ってくるのが特徴の稀有な精油です。希釈率が低いと女性的な優しい香りが醸し出され、高いと若干男性的な香りになると言われます。但し、精油ブレンドでボディマッサージに使う際、妊婦さんは気を付けてなくてはいけない要素があります。通経作用と言って流産の危険に繋がります。逆に出産時には促進作用もあると言われますので、注意して使い分けていただくことが良いでしょう。

　メリッサの精油は抗アレルギー作用があり、ハーブティーでの飲用は健胃作用や誘眠作用が期待できます。食後やお休み前にオススメです。

☆オススメアロマブレンド　輝く未来のサポートに～☆

＊ジャスミン　３滴　　＊ブラックペッパー１滴

＊メリッサ２滴　　　　＊ベルガモット２滴

注：ブレンドの要点は前記を参照してください。

　星々は私たちに絶えずメッセージを送り続けてくれています。

　宇宙（マクロコスモス）と私達（ミクロコスモス）のバランスが取れた時、大いなる変容が起こり、星々のメッセージからの＜気づき＞を現実化するために大地のハーブは私たちをサポートし続けてくれるでしょう。

　皆様の未来が光り輝く日々でありますように～☆＊☆

　たくさんの感謝を込めて。

岸延江プロフィール

IFA認定アロマセラピスト、英国占星術協会会員薫物屋香楽認定香司

都内にてアロマセラピーサロン＜Naturalis＞主宰

著書＜星が導き出すハーバルアストロロジー＞

HP　アロマセラピーサロン＜Naturalis＞　http://www.naturalis.jp/